自筆証書遺言とは?
まさに自分で書き残す遺言書のことです。遺言書には故人の意思や法的な効力がありますので、相続の際に大変有効な手段となります。
(民法)第九百六十八条 自筆証書によって遺言をするには、遺言者が、その全文、日付及び氏名を自書し、これに印を押さなければならない。
民法 968条 自筆証書遺言
自筆証書遺言書を書く前に
遺言書を書く前に準備するものがあります。
①だいたいの財産を把握する
②財産の分配方法を考える
③ボールペン、便せん、印鑑(認印でも可)を用意する
①だいたいの財産を把握する
まず、ご自身の財産を把握しましょう。ご自身の財産に何があるのか(現金、生命保険、不動産、株など)、それがいくらくらいあるのかの確認から始まります。
・現金 どの銀行口座にいくら位あるのかを確認しましょう
・不動産 自宅やアパートや駐車場など。不動産の価値の把握は毎年の支払っている固定資産税の納付通知書に不動産評価額が記載されているので、それを見るのも良いと思います。
・株 最近では株券を発行しないことが多いので、どの銘柄の株を持っているのか確認しましょう。
だいたいの財産がまとまったら、パソコンで財産目録を書き出してみましょう。もちろん、手書きでまとめても構いません。
②財産の分配方法を考える
次に財産の分配方法を考えます。どの財産を誰に渡すのか、ということです。この銀行口座の現金は誰に渡す、この不動産は誰に渡すということを決めていきます。特に不動産は現金と違って分割することができないので、持分に共有することになりますが、不動産の共有は絶対に避けましょう。後述しますが、不動産の共有は百害あって一利なし、です。
不動産の共有については別の記事にまとめていますので、この記事をご覧ください。
③ボールペン、便せん、印鑑を用意する
ボールペンは消えないタイプ。もちろん、筆や万年筆でも大丈夫です。便せんは市販のもので大丈夫です。印鑑は認印で大丈夫です。もちろん実印だと偽造を防ぐ、自分の意思を伝えることができるのでベストです。字が下手でも大丈夫です、かえってリアリティが上がります。