【家族信託】認知症はどのように進行していくのか?

家族信託

認知症の進行過程の4つの段階

認知症の進行過程は主に4つの段階に分かれます。

1.前兆(軽度認知障害)
2.初期(軽度認知症)
3.中期(中度認知症)
4.末期(重度認知症)

1.前兆(軽度認知障害)

・MCIと呼ばれます。記憶障害はすこしあるが、重篤ではない状態です。少し前に話した話題を忘れたり、少し前に頼まれたことを忘れたり、します。加齢による度忘れと思われることが多いです。
・早期発見、早期治療が大事です。

2.初期(軽度認知症)

・記憶障害と記銘低下が見られます。記銘低下とは新しく覚えることができなくなっている状態です。仕事や家事をこなすのが難しくなってきます。ただ、家事などは普通にできるので周りから見ても認知症とは分からない場合が多いです。この頃になると感情表現が乏しくなり、意足の減退が見られます。

3.中期(中度認知障害)

・新しい出来ごとが覚えられなくなります。多くの場合でサポートが必要になります。例えば、食事をしても「食べていない」、旅行に行っても「行ってない」と言うことも、この時期の特徴です。ただし、「美味しかった」、「楽しかった」ということは覚えています。

4.末期(重度認知障害)

・物事への関心がうすくなり、聞き返すことがなくなる。コミュケーションを取ることが難しくなります。歩行障害や運動障害、そして失禁などが見られます。寝たきりになります。

認知症の具体的な症状とは?

1.記憶障害
2.見当識障害
3.認知症の具体的な症状

1.記憶障害

・体験で覚える「手続き記憶」
・学習して覚えた「意味記憶」
・その人の固有の経験である「エピソード記憶」
エピソード記憶、意味記憶、手続き記憶の順番で忘れていきます。

2.見当識障害

・時間、場所、人を認識する機能が低下することです。
今がいつか、ここはどこか、この人は誰なのか?が分からなくなってきます。家族など変化しないものは忘れにくいといわれています。

3.認知症の具体的な症状

①失行 体の動かし方が分からなくなり、行動できなくなってしまうこと(例:シャツのボタンをはめられない)
②失認 五感を通じて周りの状況を把握する能力が低下すること(視覚、聴覚、味覚、嗅覚等が弱くなってきます)
③失語 言語能力を理解して、操作する言語機能が低下します(言葉をコミュニケーションが取れなくなって、本人も周りもつらくなります)
④行動・心理症状(BPSD)
「暴言、暴力」「拒絶」「昼夜逆転」「異食」「徘徊」
・拒絶は食事、服薬、入浴、着替え、トイレなどで表れます。
・徘徊じゃ見当識障害が原因で歩き回ってしまう症状です。子供の迎えや会社の出社など過去の経験に基づくものが多いです。

この記事は「みんなの介護」を参考に書かせていただきました。
https://www.youtube.com/watch?v=voKiCnkqojA&t=3s